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漢字混じりの童話ひとりでよめるひらがなのどうわ
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がけの上の花畑

おじいちゃんは、マーちゃんがあんまり楽しそうなので、がけに近づかないかと心配になりました。
がけはとっても高いので、落ちると死んでしまいます。そっと、マーちゃんと手をつないでから言いました。

「この海の向こうには、よその国があるんだよ。たくさんね。」
「よその国?外国のこと?この海の向こう?大きくなったら行けるかな。」
「ああ、きっと行けるよ。外国に行きたいのかい。」
「うん。行ってみたいな。外国の人がたくさんいるんでしょう。」
「ああ、そうだね。じゃぁ、外国語を話せるようにならないとな。」
「外国語?できなきゃだめかなぁ・・・。」
「話せんでも悪くはないが、話せないと困ることが多かろうなあ。」
「そうか、外国の人がたくさんいても、話ができなかったら、とっても困るね。」

う〜ん、がん張らないとダメなんだ、外国に行くのは大変だなあ、と思ったマーちゃんです。

「お兄ちゃん達みたいに学校に行くの?本当に、みんなと話すみたいに、外国の人とたくさん話せるようになったらいいな。」
「そうか。マーちゃんはまだ小さいから、学校には行けないからなぁ。だがな、学校に行かなくても、教えてくれる所はあるぞ。何でも、面白そうだと思った時にしてみるのが、一番うまく覚えられるもんだ。明日になっても、まだ面白そうだと思ったら、お父さんとお母さんに言ってみてごらん。」
おじいちゃんはそう言うと、にっこりしてマーちゃんを見ました。
「うん、明日?そうする!」と、マーちゃんは元気に答えました。

マーちゃんは、何だかとてもわくわくしてきて、ちょっとぼうけんをしたくなりました。がけの下はどうなっているのかしら。
「おじいちゃん。がけの下はどうなっているの?見てもいい?」
「そうだなぁ。おじいちゃんが、ここにある木をしっかりつかんでいるから、その間に手をつないだまま、ここにうつぶせになって見てごらん。それなら落ちないよ。それでも、もし落ちるといけないから、顔だけ出して下を見るんだよ。服がよごれても、洗えばいいからな。危ないから少しだけだよ。」
「うん。わかったよ。」

おじいちゃんに、落ちないようにしっかり手をにぎってもらって、そうっと、下をのぞきます。
ずうっと下には、黒い岩がたくさんあります。そのたくさんの岩にぶつかるたくさんの波が見えます。波はぶつかって白くなりました。白い波があっちにもこっちにも見えます。消えたと思ったら、またできます。
「すごいなぁ。ぼく達、とっても高くまで登って来たんだね。おじいちゃん。」
「そうだよ。ここは、下が岩だらけだから、落ちたら死んでしまうぞ。一人で来るんじゃないぞ。マーちゃん。」
マーちゃんはとてもこわくなって、おじいちゃんと約束しました。
「うん。こわいから、一人じゃ絶対に来ないよ。」

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