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梅之ゆたか著
小説ファンタジー|詩集花筏歌集
朱の楯鉾悠久の一瞬鏡岩生かすために赤い花葦舟に国の一欠け
万華鏡過ぎゆく時たった一つの褒め言葉彼は言った姉ちゃんの弟手のなかで黄泉路近く

生かすために

絶対に死にはしないと誓っても
生きることは辛すぎる

疲れて歩みを止めたその隙に
人生という船が
過去という積み荷を
こっそりと降ろしていく

僅かでも長く生きろと
生かすために捨てていく
少しずつ あるいは一時に
過去にポッカリと穴があく

悔やむのは
苦しみが去った後でいい
見渡す限りの海原は
遥か彼方の遠くまで
記憶の箱を押し流す

取り戻せるのか
取り戻せないのか
誰にわかろうはずもない

心が壊れるその一瞬まで
全ては過去にあったのに
生きた証が消えていく

生きるため
それは わかってはいるけれど
[ 2006.09.23 ]
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