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梅之ゆたか著
小説ファンタジー|詩集花筏歌集
朱の楯鉾悠久の一瞬鏡岩生かすために赤い花葦舟に国の一欠け
万華鏡過ぎゆく時たった一つの褒め言葉彼は言った姉ちゃんの弟手のなかで黄泉路近く

鏡岩

風が来る
冬の風が頬に打ちかかる
冷たさが
過ぎた日を思い出させる

冷たい風に
立ち向かっていた私
北風を物ともせずに
進んでいた私
突風にあおられても
倒れなかった私

時経ち年経て身衰え
突き進むのにも疲れた
風がわらう
足をすくう
風がつぶてを飛ばす
倒れた私をつぶてが打つ

風よなぜ打つ
大きく強いものは
万とあるのに

楽しいのか
恐れているのか

虚空に風ありと誇る風よ
己の狂気を
鏡岩に映すがいい

すべてを打ち崩し
己一人になるがいい
[ 2006.03.18 ]
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