|
|
 
|
|
日本語は難しいと、よく言われるが、日本人でさえ、すべてを理解しているとはいえない。辞書の意味は理解されているが、生活のなかでの使いかたは間違っていることが多い。簡単に使われているのに、正しく使われていない。大人たちがそうなのだから、子供たちは迷うしかない。
同じくらいの大きさで、深さの違う穴がある。これを平らにしたいとしたら？
平らにしたいところを、ちょっと距離をおいて全体を眺めてみると、一つ一つは小さな穴でも凸凹だらけだったりする。ところが、大きな穴が一つだけなら、全体から見れば、ほとんど平らだといえる。穴のある場所と、平らにするのに使う材料によって、答は変わる。
結局は、大きな穴も、凸凹だらけも、隅々まで土を入れないと、本当に平らにはならない。それにもまして、人の心の満たされない部分は、十人十色で一人一人違う。見かけを同じにしても意味がない。何でも、いつでも、同じもので同じようにして、平らにできるわけがない。
食べ物でいうなら、ある日のある時間には、病気の人、ケガをした人、手術を受けたばかりの人、太った人、やせた人、お腹を空かせた人、食べたばかりの人、食べてばかり？の人、いろんな人がいる。
この、ある日のある時間に、同時に、同じ量の食べ物を食べさせようとしたら、どうなるだろうか。当然、食べてはいけない人、手が使えなくて食べられない人、食べ残す人、食べ足りない人などから抗議の声が上がるだろう。
同じ時に同じ物を同じだけ食べさせて平等だと胸を張るのはいかにもおかしい。食べ過ぎになって苦しむ人がいて、食べ足りなくてお腹を空かせたままの人がいたりしては、間違っても平等とはいえない。
かといって、それぞれが同じように満足した状態というのは、なかなか作れない。人間には限りない欲があるし、平等にしようとしている人の経験や考えかたも違うから、ひどく難しい。
|
|
一つ一つを見て、一つ一つ片づけていくことは、物事を処理する際の基本ともいうべき賢いやり方ではある。
しかし、何に対しても、一つのやり方に固執するとろくなことはない。物事を総合的に見る目を持たないと、判断を大きく誤ることになりかねない。一つのやり方ですべてが解決できるなら、人生は楽なものだろう。
例えば、この基本を逆手にとって、常識で判断して軽視できない物事の、一つ一つを切り離してまで軽視しようとする相手に出会うことは少なくないのだから。
そうする者は、それを無視したい何らかの理由を隠している。そして、権力で人を無理やり説得したいときなどに、ほぼ例外なく使う。あるいは、後ろ暗いところがなくても、個別の強い説得などにしばしば利用する。身近なところでは、営業活動がその例といえる。
こういう対等でないやり方をする相手には、しばしば押し切られてしまう。逃げられるなら逃げるが勝ちで、弁護士に相談できれば幸いといえる。そうでなければ、権力をふりかざす相手が満足しないかぎり逃れられない
人を信じ、誠実に生きることは正しい。しかし、意地悪なイジメっ子タイプは、意地悪でないイジメられっ子タイプに鼻が利くことを忘れてはならない。用心しても、し過ぎることはない。善人の顔は詐欺師の特許ではない。幸運はそうどこにでも転がってはいない。
[ 2006.3.18 ]
|
人は戦ってばかりいたわけではない。人は助け合い寄り添って、長い歴史を生きてきた。今は、老いた親を養おうにも、自らが生きる手立ても乏しい。一部の者だけが富み栄えるのは敗戦で終わりを告げたはずではないのか。
|
平等にしますからね！仕事の量が同じなら平等ですよ！
でも！私一人暮らしで！仕事ここしかないのに！･･･重役の奥さん達は、そんなに･･･。 他で探して辞めてもいいんですよ。 |
町内清掃欠席の罰金は、二千円だと一人の半月分の雑炊になる。105円の食パンで19袋、一人が19日間生きられる。それが現実。無収入世帯から、それを犠牲にしてでも出席できない状況があっても、罰金を徴収し、陰口と不満を浴びせ、そのお金で皆でジュースを飲み、弁当を食べ、花見や運動会をする。不安と空腹に怯えながら、それをただ見るしかない人がいる。それが平等？皆同じ？
|
