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企業の基準

どこの国だって、誰だって、良い物を安く手に入れる方が良いに決まっている。だから企業は少しでも安く良い物を作ろうとする。そこで儲けを追求しない企業はありえないし、追求するのが企業ではある。あるが、他国の安価な労働力で儲けるやり方は植民地的発想と言わざるをえない。
しかし、安価な労働力にされている後進国の人々にとって、それが未だに日本を世界の財布にして憚らない原因になってはいないだろうか。自分達の犠牲によって儲けを得ているのだから、還元するのは当たり前、と思っていても不思議ではない。働く者の気持ちは何処(いづこ)も同じだ。働く場があることは有り難くても、ことに外資に対しては複雑なものがあるはずだ。経済危機で金融業の所得の上限が設けられてきてはいるが、それは金融業に限るべきなのか。

なぜ“他国に進出しないと儲からない”のか。それは、例えうなぎ登りの状態であっても、儲けの基準を常に“直前”とするからだ。“直前”が最高の儲けよりも低い場合を除けば、決して、“直前”の前に遡ることをしない。であれば、“直前”の前と同じであっても“減益”としてしまう。だから、いつまで経っても満足することがない。
国内が貧しいうちは安価な労働力も得やすいが、労働者が豊かになって教養を高め、権利を主張しだせば労働単価を上げざるをえなくなる。広大な国土と相応の人口があれば余地はあろうが、まず、“ぼろ儲け”など夢のまた夢になっていく。
それでも利益を増やしたければどうするか。もっと安い労働力を手に入れるしかない。それが国内で望めなくなった時、企業は、海外に、後進国に目をつける。そして、国内の高くつきだした労働力を捨て、海外へと進出していく。国内の労働者は僅かに残る殆どがホワイトカラー用の椅子を奪い合うしかない。ホワイトカラーになれない者は、医療やサービス業、農林水産業に就くしかない。それもできなければ暮らしに窮し、子供の教育もおぼつかないまま、死と隣り合わせの生活を送ることになる。多くの子供たちが、高い文明の中にありながら、高い教養を持つことなく成人する。国の衰退の始まりだ。

昔の貧困は文明の貧困と言えるかもしれない。しかし、今の貧困は高い文明の中にある。企業が際限のない利益追求によって生み出す貧困だ。それは資本主義の宿命?守銭奴の屁理屈?どちらにしても、利益がなければ企業は成り立たない。しかし、文明は自国と自国民あればこそであり、その繁栄なくしては持続できない。その自国の労働者を食い物にするようでは先が知れている。それでも企業利益を優先するのが現代企業なのだろうが。他国に居を移したとしても、そういう目で見られ続けるだろう。いずれ先進国が後進国に恨まれるようになるのは間違いない。
この大きな経済危機を契機として、世論は企業に“節度ある利潤の追求”を求める声を上げるべきであり、政治は法の下に規制すべきであり、企業はその必要性に目覚め、その上での存続を模索すべきだ。誰しも、安くて良いものを買いたいし、蓄えを増やしたいのは同じだ。どんな主義であろうが、誰かが誰かを踏み台にして富み栄えるようになった時点で、その主義は崩壊への道を進み出す。所得の上限は金融業に限るべきではない。
[ 2009.04.11 ]
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