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フトンたたきは、一時、ダニアレルギーで話題になった。そのお陰で、綿も生地も傷むし、アレルゲンが飛び散るし、良いことがないというので、布団用の掃除機部品も作られるようになった。それなのに、未だに布団たたきが売られ、使われている。未だに干した布団を堂々と叩いている人は多い。
一軒家でも隣は真横の時代では迷惑このうえない。集合住宅ではもっとひどい現実があるが、無視されている。上の階から下の階へと、布団から叩き出された、生きたダニとバラバラになったダニの屍骸が、風に乗って、落ちてくる。ほこりやダニの死骸は繁殖しないが汚いしアレルゲンになる。生きたダニは繁殖するし、刺されると、人にもよるが、アレルギーがあると、1週間以上も強い痒みと腫れに悩まされる。
それなら、階下の人も叩けば良い、急いで取り入れれば良い、個人の自由だ、という人は多い。いかにも人権侵害だと主張していながら、そこには、他人の人権や公衆衛生に対する配慮が全くない。生活苦に喘ぐ庶民に専業主婦は少ない。健康な人が家にいることも少ない。このご時世、病気や怪我で働けず、仕方なく家にいることも多い。上の人が布団をたたくからといって、簡単に取り入れられるようなら働いているだろう。
叩く人は、ずっと続けてきた習慣だから、叩かないと布団を干した気になれない、すっきりしない、叩かないときちんと家事をしていないという錯覚さえ覚えるらしい。いくら、布団を叩くのは布団にも人間にも良くないと声高に叫ばれても止む様子がない。そこには、自分の錯覚しかなく、人の迷惑省みず、の見本の声が並ぶ。
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環境を整備すべき役所の環境課の役人でさえ、それを即『叩くのは勝手でしょう』と返答するのでは救いようがない。この例に限らず、税金で暮らすために試験を受けたのかと思うことが、しばしばある。誰が念を押すまでもなく、役人は公僕(おおやけのしもべ)であり、人の見本として行動し、行政を正しく管理運営するからこそ、税金で生活する資格がある。
話が逸れるが、それがなされない社会で子供を正しく育てようとするのは、宝くじを当てるくらい難しい。本末転倒の見本のような公僕は、どんな地位にあろうと職を辞すべきであり、辞させて然るべきではないか。人を導く立場である公僕として失格なのだから。
日本の家は、外国から見るとウサギ小屋といわれる程度の広さしかないのだから、人への迷惑にはもっと気を配るべきだろう。集合住宅は特に、上から下へとホコリやゴミが落ちるのだから。しかし、今の時代には、昔と違って便利な掃除機がある。布団を運んで叩けるほどに健康であれば、掃除機をかけるくらい造作もないことだろう。
外国には、町の印象をそろえるために、ベランダを飾る花さえ自由に選べないところだってある。そこまで画一化するのは観光などの特別な理由があってのことだろうが、わざわざ布団をいため、ダニやホコリを撒き散らす習慣を続けるのは傍迷惑でしかない。布団を叩いて綿や生地を傷める心配がなく、ほこりやダニもきれいにできる、そんな便利な掃除機をなぜ重宝に使わないのだろうか。
[ 2006.3.18 ]
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パンパンパン!
上でフトン叩き! ベランダに洗濯物! 不自由な体!もう! 足がサッシに・・・・! アアァッ!・・・・ コンクリが顔面に・・・・! 不自由な手が 必死でサッシを握る。 勢い止まらず膝から・・・・。 |